キャットニップを噛むことで猫が高い防虫力を獲得

猫は、植物をかみ砕くことで化学的な防衛能力を獲得し、魅了される

多くの猫は、キャットニップ(猫を陶酔させる効果を持つ多年草。別名「イヌハッカ」や「ネペタ・カタリナ」)の臭いに誘われて遊びまわります。この誘惑作用で猫は体をなめまわしたり、転がりだしたり、キャットニップを細かく砕く狂乱に陥ることがあります。

かみ砕く行為は、キャットニップによる自然界の防虫効果猫への誘惑作用を高めることが、新しい化学分析により発見されました。無傷の葉と比べ、かみ砕かれた葉は、害虫忌避剤として作用するイリドイドと呼ばれる揮発性の化合物を放出していることが、2022年6月14日にScienceにて報告されました。この高い放出量により、猫がこの草の残骸の中で転がり続けたり、自然の防虫剤を効率よくコーティングすることを奨励しているようです。

日本の盛岡にある岩手大学の生物学者である宮崎雅雄と彼の同僚は、猫に同様の陶酔効果をもたらすアジアで一般的な植物であるキャットニップ(ネペタカタリア)とマタタビ(マタタビ)の両方の化学を分析しました。どちらの植物も自然にイリドイドを生成し、昆虫が葉を間食するのを避けるようです。

猫がマタタビをもてあそぶと、損傷した葉は無傷の葉の約10倍のイリドイドを放出し、放出される化学物質の割合も変化しました。研究者たちはまた、キャットニップを粉砕することで、その昆虫忌避剤の20倍以上、主にネペタラクトンと呼ばれるイリドイドの一種を放出することを発見しました。

両方の植物で、損傷したキャットニップとマタタビのそれらを模倣した実験室で作られたイリドイドカクテルは、無傷の葉のものを反映した化学溶液よりも多くの蚊を追い払ったことが研究でわかりました。

チームはまた、猫に2つの皿をプレゼントしました。1つは無傷のマタタビで、もう1つは損傷した葉です。猫は必ず、損傷した葉の容器に行き皿をなめて遊んで、皿の中で転がります。

Cats chewing on catnip boosts the plant’s insect-repelling powers

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